2022年08月19日

瀬戸内国際芸術祭2022/アジア・アート・プラットフォーム

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今日ご紹介するのは、
福武ハウスの夏の新作
アジア・アート・プラットフォーム2022 協同展
「Communal Spirits/共に在る力」

アジア・アート・プラットフォームとは、2013年から展開している
小豆島の福田という集落でアジア諸地域がつながるプロジェクト。
今回は、福田の集落内にある空き家を使って
アジア文化の根底にあるさまざまな伝承や伝統、土地の精霊や哲学などをテーマにした5つの作品を展示しています。


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クヴァイ・サムナン
Preah Kunkong(The Way of Spirit)

カンボジアにある密林のなかでさまざまなパフォーマンスをしている映像作品。
この映像に映っている地域はダムができたことで生態系が変化してしまい、
それに対してのメッセージとして
パフォーマーが密林のなかの絶滅危惧種の動物のお面をかぶってパフォーマンスしています。


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サマー・ファン&ツァイ・ジアイン
Blessing from Sunshine

郵便局として使われていた建物の中に、
鳥かごと布を組み合わせたオブジェを展示しています。
この布は太陽光の力で模様を浮かび上がらせる方法で色付けされていて
作家さんが台湾で地元住民と一緒にワークショップを開き作成したもの。
それが、祝福と願いを込めた手紙のように送られてきました。
太陽からもらった恵みを、福田へも、という思いが込められています。


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アナン・サプトト
EXPLORING FARMER GROUPS JOGJA×FUKUDA

食材を生産する農家がいて、買いたいという人もいるのに、
その間の部分で起きていることのせいで欲しい人に届かない。
そういう状況に疑問を持ち、生産者や流通についての調査を行って
その両者をつなげるプロジェクトとして
食べ物とそれを買う人のコラージュを作成しています。
インドネシアと福田でそれぞれ調べて、それをさらにミックス。
建物の中には福田の地域住民が調査した資料や写真も展示されています。


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アーティスト:香港アートスクールの講師と卒業生
キュレーター:フィオナ・ウォン・ライ・チンと香港アートセンターチーム
Hong Kong Colours in Shodoshima:A Ceramics Showcase

香港と小豆島の各地で採取された土を使い
その土で染めたタペストリー、土のサンプルなどを展示しています。
土を採取した場所がどんな場所でどういう生活をしているかなどの説明もあり
その土地の文化や人々の生活を想像しながら見ると楽しい作品です。

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コラクリット・アルナーノンチャイ&アレックス・グヴォジック
Songs for living

タイのアーティストによる映像作品。
靴を脱いで暗い部屋に入り、壁面に写された映像作品を鑑賞します。
さまざまな素材がコラージュされた映像、それにあわせた音楽も作家によるもので
ミュージックビデオのような作品となっています。
室内には大きなクッションが置かれているので自由な姿勢でくつろいでください。


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以上がアジア・アート・プラットフォームの作品で、この夏会期から公開されたものです。
それぞれの展示場所には駐車場がないので、
福武ハウスに車を停めて福田の集落🏠や港周辺🚢を歩きながら作品をめぐってください


また、夏会期中は週末ごとに楽しいワークショップを実施
「暮らしのタネをまく 365教室」

365教室参加者募集.png
これ以降に予定されているものは以下の通り


8/20(土)・21(日)
アジアン・シネマ・ナイト

8/21(日)
夏野菜の本格キムチづくり

8/27(土)
間伐材でつくるカッティングボード

8/28(日)
影絵師と作る自分だけの影絵人形

8/31(水)
スマートフォンのアラームを自然の音に変える!

問合せ・WSの詳細はコチラ
0879-62-9301(受付時間:開館日の9:00〜17:00)



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春会期から実施されている福武ハウスのギャラリー展示や
葺田の森テラスもぜひ立ち寄ってください

ギャラリーで開催されているのは
福武ハウス アジア・ギャラリー展覧会
「時代の風景・時代の肖像+++」

ベネッセアートサイト直島が所蔵するアジアの作家の作品を展示したもので
この場所のために新たに制作されたものも加えて構成されています。
アーティスト:アマンダ・ヘン、Chim↑Pom from Smappa!Group、潘逸舟(はん・いしゅ)、ヒルミ―・P・スパドモ、インディゲリラ、カンチャナ・グプタ、近藤亜樹、森万里子、森村泰昌、パナパン・ヨドマニー、ズルキフリ・マハムード

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葺田の森テラスでは、小豆島の食材を使ったお弁当やドリンクなどを販売

福田の潮風弁当
1320円

ショウガの効いた酢飯の上に乗っているのは、揚げて旨味を凝縮させた小豆島のハモ
海苔の寒天寄せ、ココナッツミルクで作るポテトサラダなど
おかずもいろいろな発見があっておいしい&楽しいお弁当です

ただし用意する数に限りがあり、売り切れてしまうこともあるので
「絶対食べたい!」という人は事前にweb予約をしておくのがおすすめです。




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2022年08月18日

瀬戸内国際芸術祭2022/そこにいた

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瀬戸芸強化WEEK第2弾はこちら

イ・スーキュン(李秀京)
そこにいた


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福田は採石で栄えた町。
この作品は、大きな花崗岩に金箔を貼りつけたもので
福田らしい景観を眺められる高台に設置されています。

昔は大きな石は神聖なものとされ信仰の対象となってきましたが
近代以降は道路工事などで大きな石が出ると
邪魔者として扱っている。
それを一度原点に帰って大切にしようというメッセージが込められています。

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金色は仏陀が悟りを開き体が光っている様子をイメージした色

作品を前にして、右を向けばゴツゴツした石が見える山、
正面には福田の町と青い海、そして港
左を向けばまた山と、
背景が変わると作品の印象もまた変わってくるようです。

実はこの作品、作家の李さんが一度も小豆島に来ることなく完成しました。
素材となる石選びから金箔貼り、設置する場所選びまで
すべてリモートと地元住民を中心としたワークショップで完成させたそうです。
まさに今回の瀬戸芸らしい作品と言えるのではないでしょうか。


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寒霞渓山頂から福田方面へ降りていく道沿いにあります

作品は2つあって、一つはこの写真の右上に見えているもの
もう一つはこの道を進んだ先、左に曲がるヘアピンカーブがあるのですが、
その曲がり始め、右手に設置されています。
福田側から上がってくると見えやすいかもしれません。

駐車場はこの作品の場所から少し上がったところ。
車を停めて、景色を楽しみながら作品の場所まで歩いてください



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2022年08月17日

瀬戸内国際芸術祭2022/小豆島ハウスプロジェクト

Twi素材 (36)00.JPG

今週は瀬戸芸強化WEEK!!(勝手に)
この夏会期から小豆島に登場した新作を、1日1作品ずつ詳しく紹介していきます。

今日は、
新建築+SUNAKI
小豆島ハウスプロジェクト


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坂手港から徒歩約3分
坂を上がっていった先にあります🏠
古民家というほど古くはないけれど、
細部まで凝った特徴的な意匠のある昭和期に建てられた立派な民家
空き家になっていたのを改修し、建築作品として展示しています。

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梁や柱の傷んでいた部分は補強しつつ、
大枠は以前のまま残っています。
この母屋のほか、離れと蔵もあります。

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ものや
「小豆島ハウスのための家具」

母屋1階の和室にあるのは山のスツール。
ふすまに描かれていた山の絵を写真に撮って
その山の部分だけ切り抜いて
スツールにしています。

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裏側はこうなっている

山が浮かぶ瀬戸内海を眺めながら、室内にも山があり、その間に座る、というイメージです


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2階の天井に付いているのは、ベッドの天蓋。
元々この家で使われていたもので
特徴的でめずらしいものなのでそのまま残しています。
このように、元々あった古いものと改修した新しい部分とが
パッチワークのように混在しているのがこの建築の特徴です。


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元々使われていた壁紙の模様をスキャンしてデータとして取り込んで
それを合板にプリントして使用している部分もあります。
(右側の窓の上の部分)


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梁は一部シロアリに食われた部分がありました。
こういう場合、普通は切断して差し換えるのですが
穴の形を3Dスキャンし、その形を新しい素材で再現して穴の部分にはめ込んでいったそう。
黒く見えるのが新しくはめた部分です。


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こちらは離れの内部。
離れは外観はそのままで、内部の仕切りは取っ払って
広いギャラリー施設になっています。

真っ黒に塗られた壁に映っている映像は
渡邉朋也/時里充(山口芸術情報戦隊[YCAM])+京都工芸繊維大学 未来デザイン・工学機構
「点群のマテリアリティについてのスケッチ」


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アンドリュー・コバック
「シカゴから小豆島へ」企画:東京大学総括プロジェクト機構国際建築教育拠点統括寄付講座 平野利樹

それぞれの作品の詳細は、現地でもらえる資料をご覧ください

公開前から、小豆島ハウスプロジェクトについて
いろいろな要素があってひとことでは言い表せない、と聞いていましたが
まさに・・・といった感じです。


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建物の外には、こちらも小豆島ハウスプロジェクトの企画の一つ
フードトラックが出店しています

FOOD&the CITY研究会
(中村航+小林惠吾+宮原真美子)
「トラックトラック」
企画:新建築社


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ここでは小豆島で獲れる鯛やタコを使ったフィッシュアンドチップスを販売。
そのほか、坂手のクラフトビール醸造所、まめまめびーるのビールも飲めますよ〜


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新建築社は、建築専門誌を制作する出版社。
これまでメディアとしての場づくりを行う「新建築ハウスプロジェクト」を展開していて
北大路ハウス、青山ハウスとあって小豆島はその第3弾。

2023年以降は、国内外の建築家や研究者がここに来て滞在しながら
リサーチやワークショップを行うことができるレジデンス施設として運用していくそうです。


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2022年08月16日

瀬戸内国際芸術祭2022/夏会期・小豆島おすすめモデルコース

瀬戸芸佐藤 (2)00.JPG

夏会期から新作が多く登場している小豆島
できるだけ効率よく多くの作品を見て回りたいですよね

きょうの「瀬戸内しまラジ!」放送では、先週に引き続き
瀬戸内国際芸術祭 実行委員会事務局の佐藤敦さんがご出演

小豆島のおすすめモデルコースをご紹介いただいています。

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「小豆島は意外と広い島。
レンタカーで回ると動きやすいですよ。
池田港についたらまずレンタカーで中山地区へ。
中山千枚田という棚田が広がっているエリアです。
今は稲が青々としていてとてもきれいですよ」

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「中山地区にあるのは、ワン・ウェンチー(王文志)さんの作品『ゼロ』。
4000本の竹を使った高さ15mの作品です。
ぜひ、車を停めて作品の中まで入っていただいて、
この作品や自然と一体になるという体験を楽しんでください」

NEXT

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中山を出たら、次は草壁港へ
シャン・ヤン(向阳)
辿り着く向こう岸

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「船をモチーフにした作品で、乗船して船内に展示されたオブジェを見てもらえます。
中国で廃棄された家具や建具を集めて修復・再構築したオブジェが展示されています」

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「暑い時期ですので、草壁港のすぐそばにある
ミノリジェラート
地元の素材を使ったおいしいジェラートがそろっていますので
こちらで涼んでいただくのもいいと思います」

NEXT

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そこから約10分で、坂手港へ
港のそばの駐車場に車を停めて、歩いて3分ほどの場所にある
新建築社+SUNAKI
小豆島ハウスプロジェクト

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「建築系出版社の新建築社と、SUNAKIというユニットで制作している建築の作品です。
こちらは日によって様々なイベントをしていて、フードトラックが出店していたり、室内でインスタレーションが展示されたりしています」

空き家を改修した作品で、
この家で使われていた家具や建具の意匠を生かしてリノベーションされているのがユニークです

NEXT

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坂手港を出たら、ちょっと長めのドライブ
約30分かけて、島の北東部にある福田地区へ向かいます。

島の東側の海沿いを走る途中、大鳴門橋や淡路島が見える展望台もあるので立ち寄ってみてください

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「福田に着いたら、まずは福武ハウスへ。
葺田の森テラスというカフェで、心地いい風を感じながら
島の素材を使った季節のドリンクを楽しんでください。
福田の集落内には
アジア・アート・プラットフォーム』という作品があります。
空き家を4軒ほど使ってさまざまな作品を展示しているものです。
アートだけでなく集落の景色も楽しんでいただければと思います」

NEXT

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福田から寒霞渓に上がっていく道沿いにあるのが
イ・スーキュン(李秀京)
そこにいた

「大きな石に金箔を張り付けた作品で、道を走っていると急に大きな金の塊が現れるような作品になっています」


NEXT

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寒霞渓の山頂にも、春会期の途中から展示されている作品があります。
青木野枝
空の玉/寒霞渓

「鉄を輪っかにして作った展望台となっています。
山のなかを散策していると景色がパッと広がった場所に作品があります。
ぜひ作品の中に入って、そこから見える景色を楽しんでください」


NEXT

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寒霞渓から土庄町の方へ車で降りていくと、
三宅之功
はじまりの刻
があります。

「高さ4m、幅2.5mの陶でできた作品で、卵型をしています。
夕陽を浴びて生きる命の象徴をイメージした作品です。
この場所が日本の夕陽100選に選ばれた場所で、
そこに作品が置かれることによって景色の美しさが倍増するような感じがします」

青い空をバックにした作品もステキですが、日本の夕陽100選に選ばれた絶景とともに
鑑賞するなら、1日のアート巡りの最後に訪れるのがおすすめです。

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伊東敏光 広島市立大学芸術学部有志
ダイダラウルトラボウ

夏会期から公開となった新作を中心に紹介していただきましたが、
小豆島の作品はもちろんこれだけではありません。
春会期から公開している作品が多く集中している三都半島(みとはんとう)も外せませんよ〜

小豆島は広いので、三都半島まで回ろうと思ったらとても1日では足りません。
1泊してゆっくり楽しんでください

220412_三都半島 (20).JPG

尾身大輔
ヒトクサヤドカリ

三都半島には広島市立大学の先生や卒業生が作った作品が多く展示されています。
大きくて見ごたえのある作品が多く、また
歩いて回れる範囲内に前回以前の作品も含めたくさん集中しているので
ぜひ立ち寄ってみてください。


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2022年08月09日

瀬戸芸2022夏会期/小豆島の新作

瀬戸芸佐藤 (2)00.JPG

瀬戸芸の夏会期がスタートし、
連日にぎわっている小豆島

今日の「瀬戸内しまラジ!」放送では
瀬戸内国際芸術祭実行委員会 事務局
佐藤敦(あつし)さんにご出演いただき、
小豆島に夏会期から登場した新作をご紹介いただいています。


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まずは中山エリア

ワン・ウェンチー(王文志)
「ゼロ」

「王さんは初回の瀬戸芸からずっと、
中山で竹を使った作品を制作しています。
今回の『ゼロ』というタイトルは、
コロナ禍で社会が大変なこの時期、過度な破壊のなかった状態に
一度リセットして、原点に帰ろうという意味が込められています。
棚田のなかにどーんと現れる感じが圧巻で
4000本の竹を使っているんですが、
中に入ると意外と風が通って涼しくて心地いいんです。
王さんの作品は一貫して自然との調和をテーマにしているので、
中に入って作品と自然と一体となって楽しんでほしいですね」

この作品が設置されている中山地区はあまり駐車場が多くないので
指定の駐車場に車を停めて、棚田のなかをのんびりと歩いて
作品の場所まで行ってください。

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続いては草壁港エリア

シャン・ヤン(向阳)
「辿り着く向こう岸」

「作家のシャン・ヤンさんは上海の方で、
2019年にも草壁港で作品を制作されました。
今回は、30×15mの台船のうえに、高さ9mの船が乗っているという作品です。
中国で廃棄された家具や建具を集めて
文化が失われないようにという意味を込めてそれを組み合わせ
再構築しています。
外から見るだけでなく、実際に乗船して
展示されている建具なども近くで見ていただけます」

ただ、こちらの作品は海の上に浮いているので
潮の満ち引きなどによって乗れない時間帯もあるのでご注意ください。


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坂手港エリア

新建築社+SUNAKI
「小豆島ハウスプロジェクト」

「メディアとしての場づくりをテーマとする、
新建築社の『新建築ハウスプロジェクト』の一つです。
民家を改装した空間に、アート作品を展示するほか、
インスタレーションの展示、さらにはフードトラックの出店など
複合的にさまざまな企画が行われる予定になっています」

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最後に福田エリア

イ・スーキュン(李秀京)
「そこにいた」

福田地区から寒霞渓に上がっていく道沿いに展示されている作品です。

「大きな石に金箔を貼りつけた作品で
大きな純金の塊という感じです。
古来、大きい石というのは神聖なものとして信仰の対象にもなっていたけれど
近年は道路工事などで大きい石が出ると邪魔者扱いされている。
それを一度見直そうと思いの込められた作品です」

220804_プレスツアー (63)00.JPG

福武ハウス
「アジア・アート・プラットフォーム協同展2022『Communal Spirits/共に在る力』」

「集落内の空き家を使ってさまざまな映像や作品を展示しています。
このなかには住民の方がワークショップで一緒に作った作品もあります。
また、福武ハウスでは葺田の森テラスというカフェもあり、
ここでは季節のジュースなども楽しむことができます」

福田のまちは採石業で栄えたエリアで
今も独特の景観が広がっています。

寒霞渓の山頂にも、青木野枝さんの作品「空の玉/寒霞渓」という作品がありますが、
この福田エリアから寒霞渓の山頂まで瀬戸芸の会期中のみ臨時バスが出ているので
ぜひ利用してください。

220804_プレスツアー (39)00.JPG

瀬戸芸の夏会期は8/5〜9/4まで。

香川県も連日猛暑日が続いていますので
熱中症対策はしっかりして楽しんでくださいね。


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2022年08月05日

瀬戸内国際芸術祭2022/今日から夏会期スタート

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今日から瀬戸芸の夏会期がスタート
9月4日までの1か月間です。

小豆島でも夏から公開になるものがいくつかありますが
そのなかでも絶対に見てほしい作品のひとつ、
王文志(ワン・ウェンチー)さんの作品
「ゼロ」を紹介します

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先週、関係者とメディアを集めて完成お披露目会が開催されました
小豆島町の大江町長をはじめ
関係者が挨拶。
それぞれに、この王さんの作品への強い思い入れが伝わってきます

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テープカットののち、王さん自ら作品内を案内してくれました

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まずは竹でできたスロープを通って作品内部へ。
このスロープの入口には2本の榎の木が立っています
これは2010年の瀬戸芸のときからここに生えていたもの。
小さな木だったのがとても大きく成長しました


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開放的なスロープから、今度は竹のトンネルに入っていきます

木漏れ日が心地いい

そして少し狭くなった入口を入ると、その先には・・・

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とても広いスペースが広がっています

ここでは靴を脱いでリラックス
竹の床に座ったり寝転んだりして、自然と一体になる心地よさを感じることができます

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ちょっと風が強かったこの日
細かく編み込んだ竹の目を通って、作品内部を心地いい風が吹き抜けていきます。


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北側の小窓からは、こまめ食堂春日神社が見えます
作品制作中、こまめ食堂からは毎日差し入れが届けられたそうです。

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6月、作業中の現場を取材させてもらったときの様子

例年だと2月頃から現場に入って作業をしていますが
今年は6月後半から7月にかけての作業
気温が全く違うので大変だったそう

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王さんの制作チームも一緒に撮影📷
みなさんお疲れさまでした

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左から矢田建設矢田社長、中山イベント推進会井口さん、王文志さん、大江正彦町長

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大きな癒しの空間に包まれる体験を終えたら、
入ってきたスロープとは反対側の通路から降りていきます。
さっきまでいた広いスペースの下を、らせん状に降りる薄暗い通路。
外に出ようとしているはずなのに、まださらに作品の奥へと入って行っているかのような不思議な感覚に・・・

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やっと外に出ました

これは出口側から見た景色。
こちらの見え方もきれいですね

竹はしっかり丈夫に編んでいますが、デコボコした部分もあります。
また、駐車場から作品設置場所までは
棚田のなかを歩いていくようになるので
歩きやすい靴、服装で行くことをおすすめします👠


小豆島にはほかにも夏に見ておきたい新作がたくさん
8月9日(火)の「瀬戸内しまラジ!」放送でも
詳しく紹介します。
ぜひお聞きください


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2022年07月30日

もうすぐ夏会期/瀬戸芸2022の小豆島の作品

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瀬戸内国際芸術祭2022 夏会期の数タートまであと
直前の週末となるこの土日に、
春会期の作品をもう一度おさらいしてみてはいかがですか?

春会期に登場した大型の屋外展示作品で、
今も自由に鑑賞できるものをご紹介します。



寒霞渓(かんかけい)エリア

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空の玉/寒霞渓
青木野枝
鉄でできた輪をいくつも組み合わせて作った大きな球体の中から、寒霞渓の絶景を見渡す
作品詳細はコチラ


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外側だけでなく、ぜひ中からの見え方も楽しんでください〜


神浦(こうのうら)エリア

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ヒトクサヤドカリ
尾身大輔
貝殻ではなく古い空き家に住み着いた巨大なヤドカリ

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ダイダラウルトラボウ
伊東敏光 広島市立大学芸術学部有志
日本の山河を作ってきた巨人は、ここ神浦の地で腰を下ろしてひと休みする

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舟物語
フリオ・ゴヤ
使われなくなった舟を陸に上げて作品にしたことで、舟は新たな役割を与えられる

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神浦の作品は、歩いて見て回れる距離に点在しています。
集落の雰囲気も感じながら、作品を楽しんでください。

神浦エリアの作品詳細はコチラ

春会期はやっぱり神浦地区の作品群が圧巻でしたね
今回紹介した作品、春会期中に見たという人も
ぜひまた夏に見に行ってみてください。
自然の景観に溶け込むように作られているのが瀬戸芸の作品の特徴。
季節や天気が変われば、きっと作品の見え方や感じ方も変わると思いますよ。

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