2025年10月11日

秋会期がスタート/もうひとつの芸術祭

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瀬戸内国際芸術祭2025に合わせて、
小豆島アートプロジェクトが独自に開催している「もうひとつの芸術祭」。
こちらも秋会期が始まっています。


もうひとつの芸術祭とは、小豆島にあるギャラリーやカフェ、飲食店、お寺などで
それぞれの施設が持っているアート作品を展示し、
島内の観光の途中や、瀬戸芸のアート作品を見て回る途中などで立ち寄って
身近なアートに親しんでもらおうというもの。

写真の草壁醤油蔵ギャラリーでは会期ごとに企画展が行われているほか
イベントの総合案内所にもなっていて
参加施設でアートを鑑賞するともらえるスタンプを集めるための
スタンプラリーの台紙も設置しています。

参加施設一覧は記事の最後に載せていますので参考にしてくださいね。


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さて、その草壁醤油蔵ギャラリーの秋会期の展示が
小曽根環(おぞね たまき)さんの作品展

すべての窓をふさぎ、入口からの少しの明かりと
作品上部に設置したスポットライトのみが照らすなかに浮かびあがるのは
白い木目のインスタレーション。
透明なアクリル板に細やかな木目が描かれています。


幼い頃から木目や木の模様が持つ心地よい波長=1/fのゆらぎに魅了されていたという小曽根さん。
今回の展示では、アクリル板に描くことで背景が透けて白い木目が浮かび上がり
築100年を超える醤油蔵の古い木と、時を超えて重なり合っています。

暗闇にぽわんと浮かび上がるような、浮遊感のある展示方法も素敵。
壁面にはキャンバスに描かれた木目の作品も展示しているのでそちらもぜひご覧ください。


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2025年07月24日

8月1日から/もうひとつの芸術祭

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昨日に引き続き、8月1日(金)から小豆島で始まる
もうひとつの芸術祭2025夏会期の話題をお届けします。


メイン会場の一つであり、イベントの総合案内所も兼ねた
草壁醤油蔵ギャラリーの新しい展示を
みなさんよりひと足早く見せてもらってきたので、
その一部をちょっとだけご紹介します。


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こちらが会場の中。この写真を見て、
「あれ?まだ作品を展示していないの?」と
多くの人が思ったことでしょう。


いえいえ、ここには現代アーティストの中川佳宣さんの作品が
15点も展示されているんです。

この展示の仕方というか、
大空間に対する作品の在り方というか、
それが今回ワタシにとっては一番の衝撃でした。


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春会期でこの場所に展示されていたのは、
合計180mもの長さの布を使った前衛書家の岩坂典子さんによる作品。
歴史ある醤油蔵の大空間を生かし切った大作で、
「やっぱりこれくらいダイナミックな作品じゃないと、
この醤油蔵の大空間に負けてしまうんだな」と感じました。


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それが今回は、まったく正反対。
作家の中川さんによると、この空間に負けない作品を作るのではなく、
この空間と作品を同化させることを意識したとのこと。

照明器具なども使わず、自然に入ってくる光だけなので
最初は薄暗くて見えづらく感じるかもしれませんが、
そんななかで鑑賞者は一生懸命見ようとするので
むしろ明るい場所よりも深く作品を観察できるかもしれません。

この、ある種挑戦的な今回の展示、もちろん多くの人に見てほしいですが
なかでも前回、春会期の展示を見た人にはぜひ見てほしいなと思います。


草壁醤油蔵ギャラリーでの中川佳宣さんの展示は
8月1日(金)から8月31日(日)まで。
詳しい内容や作品のテーマについては、また改めてご紹介します。



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2025年07月23日

小豆島ゆかりのちょっと珍しい作品展

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来週末から、
瀬戸芸の夏会期に合わせてスタートするのが
もうひとつの芸術祭2025の夏会期。

その会場の一つ、MOCA HISHIO ANNEXでは
小豆島ゆかりの作品を揃えた企画展が開催されます。


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企画展のタイトルは
小豆島ゆかりのちょっと珍しい作品展
ちょっと珍しいとは、どういうことなんでしょうか?


小豆島アートプロジェクトでは、古家新、池田大輔など
小豆島に住み、小豆島の絵を多く描いた画家の作品を数多く所有。
これまでにも、そうした作品を集めた展示は
何度か行われてきました。
今回、今までと少し違うのが、絵画以外の作品も展示されていること。


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小豆島アートプロジェクトの石井さんに聞きました。

「小豆島出身の画家や、小豆島に住んで島で制作された作品などを展示しています。
なかには書の作品もあり、
一つは高松市出身の蘭学者、藤澤南岳のもの。
この藤澤南岳は、それまで鉤掛山とか神懸山などと呼ばれていた寒霞渓に
『寒霞渓』という名を付けた人なんです。
そういう意味で、小豆島ゆかりの人ということで、南岳の書を展示しています。
もう一点は、小豆島出身の炭山南木という書家の作品。
この人は苗羽出身で、じつは今回展示しているのは、
私の祖父が住んでいた家、つまり今ジョルジュギャラリーとなっている
あの家にずっと飾られていたものなんです」


ほかにも、小豆島に移り住んで創作活動をしていた康夏奈さんの絵や
小豆島出身の日本画家、伊達良さんの作品など
小豆島にまつわる作品が大小さまざま、ジャンルレスに並ぶ展覧会。
とっても見ごたえがあるので、ぜひ見に行ってみてください。
「もうひとつの芸術祭」夏会期は8月1日からですが、
MOCA HISHIO ANNEXの展示はすでに公開されています。


MOCA HISHIO ANNEXの入館料は500円、
小豆島現代美術館 MOCA HISHIOの入館者は
無料で入館することができます。


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2025年04月30日

もうひとつの芸術祭/草壁醤油蔵ギャラリー

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4月18日から春会期がスタートしたもうひとつの芸術祭
小豆島全域で、44の施設を会場として
さまざまなアートを楽しむことができるイベントです。

今日の「瀬戸内しまラジ!」放送は
もうひとつの芸術祭の企画者であり
小豆島アートプロジェクト代表の石井純さんにご出演いただき
イベントの概要や楽しみ方についてお話しいただいています。


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「2010年から瀬戸内国際芸術祭が始まって、
小豆島もたくさんのアート好きが訪れる島になりました。
小豆島アートプロジェクトの施設のひとつである
ジョルジュ・ギャラリーも瀬戸芸の作品で、
今年もたくさんのお客さんに見に来ていただいています。
そんななかで、パスポートを持って、あるいは鑑賞料を払って見る瀬戸芸もいいですが、
もっと気軽に楽しめる、ハードルの低いアートのイベントもあったらいいのではと思い
このもうひとつの芸術祭というイベントを企画しました。
瀬戸芸が、プロのランナーが走るエリートマラソンなら、
もうひとつの芸術祭は市民マラソンといった感じですね」


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2025年04月13日

18日から!「もうひとつの芸術祭2025」

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以前このブログでお伝えした通り、
4月18日、瀬戸内国際芸術祭2025の開幕と同時に
小豆島では「もうひとつの芸術祭2025」がスタートします。

このイベントの総合案内所となるのが、
小豆島アートプロジェクトの新施設「草壁醤油蔵ギャラリー」。
50年以上前、醤油蔵として使われていた倉庫が
ダイナミックな木組みを生かした広いギャラリーとして生まれ変わります。


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その草壁醤油ギャラリーにはじめて展示されるのが、
前衛書家の岩坂典子さんの作品。
先月ギャラリーにお邪魔したとき、ちょうど作品の一部を
試しに会場に設置しているところでした。

「書道というと筆で漢字などの文字を書くのが一般的ですが、
私の作品は“非文字”、つまり文字を書かないものが多いんです。
線の美しさや作品全体の余白、濃淡などで表現する前衛書です」

岩坂さんは兵庫県在住。
今回小豆島で初の展示をすることになり、
島内に滞在して作品を制作しました。


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2025年03月22日

小豆島アートプロジェクトに新施設誕生!

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草壁にあるこの倉庫。
寒霞渓へと続く道沿いにあるので、前を通ったことがある人も多いと思います。

これは100年ほど前に建てられた醤油蔵で、約50年前から使われなくなっていましたが、
ここが新たなアートの拠点になります。


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小豆島で地域に根差したアート活動を展開する小豆島アートプロジェクト
新施設となるこの場所。
名前は草壁醤油蔵ギャラリーです🎨

外観からも長い歴史を感じますが、内側も雰囲気たっぷり。
仕切り壁のない大空間に、柱と梁の存在感が際立っていて
小窓からうっすらと光が入っています。

そこにあったのは1枚の布。
実はこれ、4月からスタートするイベントもうひとつの芸術祭2025の展示作品なんです。
ワタシが取材したとき、ちょうど作者が来島して制作中で
作品の一部を実際にギャラリーに持ち込んで、
現場での見え方や展示方法を確認しているところを見せてもらいました。
貴重な現場を見られてラッキー✨



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ここ、草壁醤油蔵ギャラリー
もうひとつの芸術祭2025の参加施設の一つであるとともに
イベント全体の総合窓口としても機能する予定。

もうひとつの芸術祭2025については、また後日詳しくお知らせしますのでお楽しみに〜🐱


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2024年07月10日

MOCA HISHIO ANNEXで村上隆展開催中

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小豆島町馬木にあるMOCA HISHIO ANNEX
現代美術家の村上隆さんの作品を集めた展覧会を開催中です。

村上隆さんといえば、日本を代表するポップアーティストのひとり。
ミュージシャンやアニメ作品などとのコラボも多数あるので
その名前を知らなくても作品を目にしたことがある人は多いと思います。


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館内には、小豆島アートプロジェクト代表の石井さんのメッセージが。

「今まで小豆島現代美術館では村上隆さんの作品を1点だけ展示していましたが
実はもっとたくさん持ってるんです」とのこと。
それを今回は20点、一挙にご覧に入れましょうということのようです。


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