2024年09月03日

大規模改修終了、無形民俗文化財指定−今年は特別な中山農村歌舞伎

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美しい棚田が広がる小豆島の中山地区で、
300年以上にわたり受け継がれてきた中山農村歌舞伎

大規模改修クラウドファンディング文化財指定
令和5年から6年にかけての約1年は中山地区にとって特別な1年となりました。

そんな中山農村歌舞伎について、今週と来週の2週にわたり
「瀬戸内しまラジ!」放送でご紹介。
ご出演いただくのは、中山農村歌舞伎保存会の久保政(ただし)会長です。


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「今年は3月に、中山農村歌舞伎が
小豆島農村歌舞伎として
国の重要無形民俗文化財に指定されました。
それより前に歌舞伎の舞台が有形の文化財に指定されていて、
有形と無形、両方で文化財になることは全国的にもめずらしいことなんです。
それも、先人の方々がつないできてくれた、その積み重ねがあるおかげだと思います」

中山の人たちは、子どもの頃からみんなが歌舞伎に親しんでいます。
毎年秋の奉納歌舞伎に向けて
大人も子どもも、夏休み中、あるいは放課後や、仕事が終わってから、一生懸命稽古をします。
役者さんはもちろん、三味線や太鼓などの鳴り物も、
着付けや化粧、そして裏方まですべて地域の人たちで作り上げているんです。


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2024年08月25日

9月16日は阿豆枳嶋神社例大祭

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毎年9月16日
小豆島最高峰の星ヶ城にある阿豆枳嶋神社(あづきしまじんじゃ)
例大祭が行われます。


阿豆枳嶋神社の祭神は大野手比賣(おほぬでひめ)
国造りの神様として知られる伊邪那岐(いざなぎ)・伊邪那美(いざなみ)の2神が10番目に国生みされたのが小豆島で、
古事記には「次に小豆島を生みたまひき。またの名は大野手比賣といふ」とあるそうです。

星ヶ城には西峰と東峰にそれぞれ本殿があり、
小豆島の国魂神(くにたまのかみ)とされる大野手比賣と農耕に関する水を司る神である罔象女神(みつはのめのかみ)が西峰本殿に、
豊受大御神(とようけのおおかみ)のほか五柱が東峰本殿に祀られています。


9月16日の例大祭では、朝8時に星ヶ城駐車場に神職や奉賛会のメンバーが集合し、みんなで歩いて東峰本殿、西峰本殿の順に参拝します。
その後、午前11時から星ヶ城の西にある三笠拝殿で例大祭がとり行われます。
この例大祭では、巫女さんたちによる「浦安の舞」のほか、
小豆島の伝統「安田踊り」も奉納されます。


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安田踊り(2023年ふるさと商工まつりにて)


三笠拝殿へは、寒霞渓ロープウェイ山頂の駐車場から歩いていくこともできます。
国生みの神話の時代から続く島の歴史を感じながら
小豆島の国魂神に手を合わせてみてはいかがですか。



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2024年07月25日

香川県無形民俗文化財「安田おどり」

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小豆島の夏のお祭りといえば8月15日の小豆島まつりが有名ですが、
そのほかにも、7月に入ると各地区ごとに地元の神社のお祭りがあり、
毎週末のようにあちこちで屋台や催し物が開かれています。

そんな、地域の人たちによって脈々と受け継がれてきた伝統行事の一つが
安田地区で毎年8月14日に行われている安田おどり
昭和48年、香川県の無形民俗文化財に指定されました。


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8月14日の本番に向け、安田公民館では週末ごとに練習会が開かれています。

ワタシがはじめて安田おどりを見たのは昨年のこと。
見る前は普通の盆踊りだろうと思っていたのですが、
実際に見てびっくり👀
その振付はとても独特で、ほかのどの踊りとも似ていない、
唯一無二の踊りなんです。
女踊りと男踊りがあって、それぞれがまったく違う動きをするのも面白いんですよね。


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2024年06月30日

棚田の田植え体験&どろんこ遊び

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先週、時折強い雨が降るなかで
中山千枚田で地元の小学生による田植え体験&どろんこ遊びが開催されました。


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池田小学校の1〜4年生の子どもたち16人が参加した田植え体験。
最初に中山棚田協議会の九野会長から
「天気だけが心配ですが、、、
棚田は急傾斜地が多いのではしゃぎすぎてケガをしないよう、気を付けながら
棚田に親しんでもらえたら」と挨拶がありました。



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その後、数人ずつ3枚の田んぼに分かれて田植えがスタート。

香川大学農学部の学生さんや
棚田協議会のメンバーがサポートするなか
昔ながらの方法でていねいに手植えしていきました。


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2024年05月24日

大きな木の下で/島の巨木に会いに行こう

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小豆島霊場第54番宝生院のシンパク


小豆島は巨木の宝庫。
普段、ビューっと車で走っていると気づきにくいんですが、
歩き遍路などでゆっくり歩いていると、
「わ、こんなところにこんなに大きな木が!」
「あ、ここにも!」と、
次々に大きな木と出会います。

近くにいるだけで、いい“気”のようなものをもらえる気がするので
大きな木、大好き💕

ということで、ワタシがこれまで出会った島内の巨木の一部を紹介します。



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2024年04月04日

大規模改修落成式が行われます/中山農村歌舞伎舞台

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改修前の中山農村歌舞伎舞台



つい先日、大規模改修工事が完了した中山の舞台。
改修費用のためのクラウドファンディングでは目標を大きく上回る金額が寄付され、
さまざまな方面からの支えがあって完成まで辿り着きました。

その舞台の完成を記念した落成式が行われます。


落成式

≪日時≫
4月14日(日)13時〜

≪内容≫
亀山八幡宮宮司による祝詞
三番叟
来賓あいさつ
餅投げ
舞台内覧会
※内容は一部変更の可能性あり


工事中は長い間姿を見ることができなかった舞台が
きれいに生まれ変わってお披露目されます。
また、普段なかなか見ることができない舞台の見学もできる貴重な機会。

誰でも参加可能なので、ぜひ新しくなった中山の舞台の完成を
みんなで一緒にお祝いしましょう。


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2024年04月03日

島で独自に発展した小豆島農村歌舞伎を次の世代へ

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昨日に引き続き、今日も中山の歌舞伎のお話。
先日行われたシンポジウムの詳細をお伝えします。


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シンポジウムでは、肥土山と中山の歌舞伎保存会の方をはじめ
さまざまな専門家の方のお話を聞くことができましたが
驚いたのが小豆島の農村歌舞伎には小豆島独自のものがたくさんあるという点でした。


基調講演を行った安田文吉氏(東海学園大学 客員教授・南山大学 名誉教授)によると
小豆島には「島出来」と呼ばれる島独自の作品があるとのこと。
たとえば星ヶ城城主の佐々木信胤にまつわる伝承を元にしたものなどがあり、
これは、小豆島が瀬戸内の要所であるため歴史のなかで常に戦や事件に巻き込まれていて、
そのたびに島民たちが一丸となってその苦難を乗り越えてきたため、
そうした出来事を伝える歌舞伎演目が作られ上演されてきたということです。

また、今も中山で上演されている演目「小豆島」は、
元々は大正2年に東京歌舞伎座で初演された大歌舞伎作品であったものの、
現在は全国でも中山だけで上演される演目となっているそうで、これもめずらしいことなんだそうです。

「小豆島には、こういう独自のものを作り上げて伝承していく熱意が限りなくあると感じます。
子ども歌舞伎が残っていることも、次世代へと受け継いでいくために重要なこと。
地芝居独自の演出や筋書があって、大歌舞伎とは違うぞという、
そういうものが小豆島には残っています」
と安田先生はおっしゃっていました。


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