今日の「瀬戸内しまラジ!」放送では
小豆島霊場第12番 清見寺 住職の慈氏周豊(じし しゅうほう)さんにご出演いただき
境内で展開するカフェやデリについてお話しいただいています。
「清見寺は寒霞渓のふもと、草壁本町というところにあります。
伝承では後白河法皇が全国行脚されたときに開いたともされていますが
現存する建物は寛文4年という棟札があるので、およそ350年余り前のものになります」
清見寺には子ども園が併設されていて、
いつも子どもたちのかわいい声が響き渡っています。
「保育園ができたのは昭和26年で、
その前は戦前、農作業の繁忙期などに子どもを預かっていたりしたようです。
当時はほとんどのお寺で、お子さんを預かって寺子屋とか託児所をしていたようですね」
せいけんじcafe
そしてブログの方でも何度か取材させていただいた
せいけんじcafeと寺デリ。
境内にカフェやデリのお店がある、めずらしいお寺です。
「カフェは、単に私がコーヒー好きだからということで始めました。
それに晩ごはんを自分で作るより、誰かに作ってほしいということでデリもやっています。
以前は移動販売のパンやさんが週に2日来てくれていて
人気だったんですがそれがなくなってしまったので
何か代わりになるものをと思っていたというのもあります」
寺デリ
デリは、以前せいけんじこども園の給食を作っていた
管理栄養士の資格を持つスタッフが作っています。
週に2日、15時から営業していて
お子さんを迎えに来た保護者の方や近所に住んでいる方が
夕飯の一品を探しに訪れます。
カフェでは本格エスプレッソマシンでいれるコーヒーのほか
パンやスイーツも販売していて
遠くから買いに来るお客さんもいるようです。
そして、清見寺といえば
今年小豆島全体で開催されている「もうひとつの芸術祭」にも参加していますが
その参加作品が、境内にある空充秋(そら みつあき)さんの石彫作品。
たくさんの石をアーチ状に組み上げた作品です。
「先代の住職のご友人が奉納してくださったものなんです。
庵治石を使っていて、白い石が108個、黒い石が33個使われています。
たとえば、小さい子どもが何の経験もなしにモーツァルトを聴きたいとは思わないでしょう。
これがモーツァルトだよと言って聞かせて、それで後に大きくなったときに
モーツァルトが聴きたいとか、ピアノやバイオリンをやってみたいという気持ちになると思うんです。
この彫刻にもそういう意味があって、何か子どもたちの意識のなかに
少しでも残るようなものが提供できたらと思っています」
この石彫は、清見寺に行けば誰もが見られるパブリックアート。
アーチの中央には、地・水・水・風・空を表す五輪の塔が立つ、
神秘的で存在感のあるこのアートを
ぜひ見に行ってみてください。
小豆島霊場第21番 清見寺
小豆島町草壁本町395
0879-82-0294
●Instagram
せいけんじcafe @seikenjicafe
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