2025年05月15日

瀬戸内国際芸術祭2025/三都半島をたっぷり楽しもう

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小豆島のなかでもとくにアートが身近にあるのが、
三都半島の神浦(こうのうら)地区。
今回の芸術祭でも3つの新作と1つの新展開作品があるほか、
2019年、2022年の人気作品も鑑賞できるので
たっぷり時間をかけて楽しんでほしいエリアです。


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伊東敏光+広島市立大学芸術学部有志
ナップヴィナス


オリーブ畑を抜けた先に、まるでお昼寝をしているように横たわっている女神像。
全長23mもの大きなその体は、小豆島で出た廃材を利用して作られています。
作家の伊東敏光さんによると、昨年12月頃から制作を始めたそう。
廃材や古材は小豆島の建設会社が集めてくれたもので、
女神像の体の上には展望台も設けられていて、海を眺めることができます。


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よく見るとあちこちに人の形。
これは、漁業や山仕事、農業に従事する人たちの姿で
かつて大変な肉体労働をしながらこの神浦ににぎわいをもたらした労働者を表しています。
女神はそんな労働者の疲れも苦労も大きく包み込んでいるように見えます。



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矢野恵利子
New perspective

日本が誇るカルチャーのひとつ「マンガ」に焦点を当てた作品。
コマ割り、セリフ、キャラクターという要素に分解することで生まれる
不均衡や不調和を鑑賞者が自由に解釈し楽しむことができます。


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田中圭介
Utopia dungeon 〜 a Tale of a Time 〜

2019年、2022年にも登場した作品が新たに展開。
空き家の柱や梁に施されているのは緑色の人の形をした彫刻。
よく見るとこの人物は小さな木の集合体になっています。
人の営みと自然、樹木との関係、命が続いていくということ…
切り取る視点によってさまざまなメッセージを受け取れそうな作品です。


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フリオ・ゴヤ
シマ動物プロジェクト

海に面した護岸堤の上に、80mにも渡って描かれているのは島の生きものたち。
シカやサル、鳥のほかタコなど海の生き物の姿もあり、
青い空と海を背景に躍動感あふれる姿が表現されています。
ペットボトルのキャップやプラスチックの漁具など
海を漂い島に流れ着いた漂着物も素材として使われています。
漂着物で作られた動物たちは、私たちに何を訴えているのでしょうか。


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今日は新作と新展開の作品だけ紹介しましたが、
ほかにも過去の芸術祭で制作された人気の作品がたくさんある神浦、
すべて歩いて移動するのはちょっと大変です。
コミュニティセンターにはシェアサイクルがあるほか
休島日を除く会期中は電動キックボードなどのモビリティも貸し出しているので
それらを使いながら効率よく移動してアート観賞を楽しんでくださいね。


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また、お昼を挟んで行くときや、いくつか作品を見て回ってちょっと疲れたなというときは
カフェはまひるがおで休憩を。
場所は、さきほど紹介した「ナップヴィナス」や
2022年の新作、尾身大輔さんの「ヒトクサヤドカリ」の近くです。


見どころたっぷりの三都半島。
熱中症対策はしっかりとしてお出かけくださいね。


伊東敏光+広島市立大学芸術学部有志
ナップヴィナス
無料で鑑賞可能

矢野恵利子
New perspective
無料で鑑賞可能

田中圭介
Utopia dungeon 〜 a Tale of a Time 〜
作品鑑賞パスポート提示で鑑賞可能
作品鑑賞パスポートがない場合の鑑賞料は500円

フリオ・ゴヤ
シマ動物プロジェクト
無料で鑑賞可能



【注意】
小豆島の休島日(5/21)は、屋内作品が鑑賞できないほか
瀬戸芸臨時バスの運行、瀬戸芸案内所も休止となります。
詳しくは瀬戸芸公式サイトの作品公開スケジュールをご確認ください。



posted by しまラジ! at 07:00| 香川 ☁ | TrackBack(0) | ○瀬戸内国際芸術祭 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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