2024年12月29日

石工さんの研修を見学してきました

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12月21日、福田地区で行われていた
全国の石工さんが集まる研修会の様子を見学できるイベントに行ってきました。


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この研修は文化財石垣保存技術協議会=文石協(ぶんせききょう)が
全国の石工さんを集めて実施しているもので、
毎年小豆島で実施されています。


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文石協の和田会長


電気や機械がない時代にどうやって石を割って積んでいたか、
それを実習を通して学んでいます。

この研修は20日〜22日まで行われていて、
福田小では鍛冶と石割の実習、
森ヶ滝丁場でも石割が行われているほか、
池田の桟敷では石垣の状況を記録する「石垣カルテ」の作成が行われました。


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見学ツアーを案内してくれるのは、小豆島町商工観光課 学術専門員の川宿田さん
石の魅力発信、日本遺産の認知度向上ということで広く参加を募集し、
石の歴史や小豆島の観光に興味を持つ人が多く集まりました。



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まず最初に見学したのは鍛冶の様子。
昔ながらの方法で石を割ろうとするとき、
まずはそのための道具が必要ということで
矢穴を掘るためのノミを鍛造しています。


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昔は石に「矢穴(やあな)」という穴をあけて
そこに矢を打ち込んで石を割っていました。
その矢穴は、当然ながら矢の形に合わせて掘らないといけません。
大きな矢に合わせた矢穴を掘るには
深くまできれいに掘れるよう先が細かいノミが必要なんだそうです。


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鋼鉄を火の中に入れて熱して叩き、水に入れて冷やして固める、その繰り返し。
今年はじめて研修に参加したという研修生は
「火の色を見て、火から鉄を出すタイミングを見ています。
ただ叩くだけですが、思った所をうまく叩けなかったりして結構難しい。
それにとにかく熱いですね」と話していました。


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続いては、矢穴を掘っているところを見学。
手で少しずつ掘るのは大変そうですね…
鍛冶は福田小学校に作られた鍛冶小屋で、
矢穴掘りはグラウンドで行われていって、
小学校にはカンカンという鍛冶と矢穴掘りのリズミカルな音がずっと響いていました。


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そこからゆっくり歩いて10分ほどで
森ヶ滝丁場へ到着。
ここでは機械を使って、石垣の角の部分、「隅石(すみいし)」の粗割りをしています。


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森ヶ滝丁場は、明治時代から昭和50年代頃まで採掘が行われていた丁場跡。
石を掘り下げたところに水が溜まっていてとても神秘的な雰囲気です。


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「最初の年は観光気分で参加しましたが、
石割というのが想像以上に難しく、でも先輩方が簡単に割っているのを見て
自分もこの研修に通い続けてこの技術を身につけたいと思うようになりました」

「昔の人の技術や苦労、偉大さを体で感じることができる研修です。
今は個数をたくさんとることが必要なので近代工法の道具を使っていますが
いつか昔と同じやり方でたくさん部材をとりたいですね」

研修に参加している研修生や講師のみなさんが、
作業の手をとめてそれぞれに感想を聞かせてくれました。


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また小学校に戻ると、さきほど掘っていた矢穴が完成していたので
実際に石を割るところを見せてもらいました。
矢穴に矢を入れて打ち込んでいきます。


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最初はカーンという高い音だったのが、
徐々にカン、カン、という実の詰まったような音になり、
それが石が割れ始めている証拠だそう。
最後は一瞬でパカッと割れました。

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普段なかなか見ることができない石工さんの作業の様子。
研修の参加者は10年目の人もいれば今年初参加の人もいて、
それぞれに教え合ったりしながら一緒に作業していました。
こうして昔の技術が受け継がれていくことで
文化財の石垣の美しさが保たれています。


posted by しまラジ! at 21:00| 香川 ☀ | TrackBack(0) | ○日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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