2024年09月26日

ギャラリーKUROgO企画展「保護猫写真展」

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9月21日から、二十四の瞳映画村のギャラリーKUROgOで新しい企画展が始まっています。

Gallery KUROgO 第17回企画展
保護猫写真展
Cats Moment of Truth in 24
Deep in the Heart of Shodoshima Movie Studio

開催中〜12月1日(日)



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写真展を手掛けたのは、保護猫写真家のShintarrowさん。
実は、写真を本格的に撮り始めたのは
保護猫という存在を知った5年前からだそうです。

「自分自身、幼いころから家に猫がいて
猫という存在には慣れ親しんでいたんですが、
“保護猫”という存在については5年前に大阪の保護猫施設と関わるようになってはじめて知ったんです。
それで、もっと保護猫について知ってほしいと思うようになって、
それにはSNSの写真が大切だと思ったんですね。
よく目にするのは、猫のかわいい姿、癒されるしぐさを切り取った写真ですが
もっと彼らの、かわいいだけじゃない面やまっすぐなまなざしを伝えたいと思い、
自分で猫の写真を撮るようになったんです」


それから主にInstagramで保護猫の写真を発信し続け、
これまでに京都や大阪、東京で写真展も開催してきました。

Shintarrowさんのインスタグラム



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今回の展示で驚くのは、写真が掛け軸になっていること。
普通、写真展というと、写真用の紙にプリントされた写真が
パネルや額縁に表装されて展示されていますが
Shintarrowさんの作品は多くが軸装されています。

「普通の和紙に印刷しているので、画質も粗くなるし
そういう意味では写真としてのきれいさは少し損なわれると思います。
でも、私として訴えたいことはほかにあって、
写真展に行ってこういうものがあったら楽しいんじゃないかなとか、
印象に残るんじゃないかとか、そういう視点で制作しています」


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また、作品にタイトルや撮影場所などの情報が記されていないのも特徴。
そのかわり、何やら詩のような、メッセージのようなものが添えられています。

「写真に何かタイトルをつけると、
見る人はそれに引っ張られてしまいますよね。
それと同じで、撮影場所の情報も、作品を見るときの先入観につながると思うんです。
できるだけニュートラルな状態で目の前の写真を見たときに、
その猫を通して感じることをご自身で考えてほしいし、
その思考の先に何か得られるものがあったらいいなと思っています」

作品に添えられた言葉は、その思考のための切り口みたいなもの。
この、写真を自分なりに読み解き理解していくプロセスを「写解き(しゃとき)」とShintarrowさんは呼んでいます。

「日本独自の価値観や美意識に基づく、
『間』とか『わびさび』、『無常』、『幽玄』といった言葉がありますよね。
そういう言葉を切り口としてそれぞれの写真を見たときに何を感じるか。
日本古来の美意識を通したものの見方を、現代の人にも取り入れてみてほしいですね」



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単に猫の写真を見て「かわいい〜💕」と思うだけではなく、
目と目が合う距離感で、
お互い同じ生きものとして感じる命の温度が伝わるようなShintarrowさんの写真。

猫たちが伝えてくるメッセージや
写真の背景にあるものに思いを巡らせてみてください。

保護猫写真展は12月1日(日)まで開催。
ギャラリーKUROgOは入場無料です。
※映画村入村料は必要


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posted by しまラジ! at 09:00| 香川 ☁ | TrackBack(0) | ○イベント・お出かけ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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