2024年07月16日

長勝寺のきうり加持

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今日の瀬戸内しまラジ!放送では
小豆島町池田にある小豆島霊場第33番札所 長勝寺の住職、
山岸隆信さんにご出演いただき
今週末に行われるきうり加持(かじ)についてお話しいただいています。


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小豆島のいくつかのお寺でこの時期に行われている行事、きうり加持
そもそもきうり加持って何なの?
どういう意味があるの?
そんな素朴な疑問を、山岸住職にぶつけてみました。

「きうり加持のきうりとは、野菜のきゅうりのことです。
小さな護符に自分の体の悪い部分を書いて、
その護符を、密教の法具である独鈷杵(とっこしょ)を使ってきゅうりに封じ込めて土に埋めます。
きゅうりが土に還るころに、願い事が叶うとされています」



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独鈷杵


加持というのは、簡単にいうと神仏のおかげをいただくこと。
きゅうりを媒体として仏様にお願いごとをする、それがきうり加持なんですね。

きうり加持自体は弘法大師空海が日本に伝えて真言宗のお寺で今でも受け継がれていますが
すべての真言宗のお寺で行われているわけではありません。
小豆島でも行われているのは数か寺ではないでしょうか。


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この小さな護符に体の悪い部分や名前などを書いてきゅうりに封じ込めます


「きうり加持は本来は土用の丑の日に行うものですが
檀家さんもみなさんお仕事があったりするので当寺では土日するようにしています。
今年は7月20日(土)の9時からです」

檀家でなくても、一般の方も参加できます。
事前にお寺に電話で申込をしておけば、当日は手ぶらでOK。
護符に治してほしい体の悪いところと名前や数え年を書いて、法要をしたらその日の行事は完了です。
後日、住職が1本1本願いを込めてきゅうりに護符を封じ込め、境内に埋めてくれます。



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境内の決まった場所に毎年深い大きな穴を掘り、そこにきゅうりを埋めています。

「この穴を掘るのが一苦労なんです。
毎年大汗をかきながらやっています」と山岸さん。

ちなみに、なぜきゅうりなのかと聞くと
「いろんな説がありますが、
この時期にたくさん採れるということと、
あとは人間と同じでほとんど水分でできているということですね。
ほとんど水分だから土に還りやすいんです」
毎年大量のきゅうりを埋めても、翌年には跡形もなくなっているというから驚きです。


本格的な夏になり、暑さも厳しくなってくるこの季節。
体の不調はきゅうりさんに受け取ってもらって、元気に夏を乗り切りたいですね。


長勝寺
小豆島町池田1561-1
0879-75-0343


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posted by しまラジ! at 07:00| 香川 ☁ | TrackBack(0) | ○小豆島霊場 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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