2024年04月03日

島で独自に発展した小豆島農村歌舞伎を次の世代へ

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昨日に引き続き、今日も中山の歌舞伎のお話。
先日行われたシンポジウムの詳細をお伝えします。


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シンポジウムでは、肥土山と中山の歌舞伎保存会の方をはじめ
さまざまな専門家の方のお話を聞くことができましたが
驚いたのが小豆島の農村歌舞伎には小豆島独自のものがたくさんあるという点でした。


基調講演を行った安田文吉氏(東海学園大学 客員教授・南山大学 名誉教授)によると
小豆島には「島出来」と呼ばれる島独自の作品があるとのこと。
たとえば星ヶ城城主の佐々木信胤にまつわる伝承を元にしたものなどがあり、
これは、小豆島が瀬戸内の要所であるため歴史のなかで常に戦や事件に巻き込まれていて、
そのたびに島民たちが一丸となってその苦難を乗り越えてきたため、
そうした出来事を伝える歌舞伎演目が作られ上演されてきたということです。

また、今も中山で上演されている演目「小豆島」は、
元々は大正2年に東京歌舞伎座で初演された大歌舞伎作品であったものの、
現在は全国でも中山だけで上演される演目となっているそうで、これもめずらしいことなんだそうです。

「小豆島には、こういう独自のものを作り上げて伝承していく熱意が限りなくあると感じます。
子ども歌舞伎が残っていることも、次世代へと受け継いでいくために重要なこと。
地芝居独自の演出や筋書があって、大歌舞伎とは違うぞという、
そういうものが小豆島には残っています」
と安田先生はおっしゃっていました。


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シンポジウムで実演された「デコ芝居」も、中山独自のもの。

デコ芝居とは人形を使った芝居で、
張り子の面、竹で編んだ胴でできた人形を
背後から二人羽織りのようにして人間が動かして歌舞伎の演目を演じるもの。
これも日本で中山にしかない特殊な人形芝居なんだそうです。


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あと、これもワタシは知らなかったんですが
三番叟って演じられる場所によって違うんですね。
シンポジウムでは肥土山農村歌舞伎保存会による三番叟が実演されましたが
以前見た中山の三番叟とは違ったので驚きました。


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デコ芝居の舞台設営の様子


シンポジウムに来場したみなさんが
歌舞伎の実演や講演に熱心に見入っていたのはもちろんですが
印象的だったのは壇上に立たれた専門家の方々の熱のこもったお話の数々。
それだけ、小豆島農村歌舞伎は特別なものであり
今後も大切に守っていかなければいけないものなんだなあと感じました。


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posted by しまラジ! at 07:00| 香川 | TrackBack(0) | ○歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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