急な斜面に約800枚の田んぼが並ぶ中山千枚田を中心に、
湯船の湧き水や虫送り、春日神社の奉納歌舞伎など
さまざまな文化や伝統が息づく中山地区。
湯船の湧き水や虫送り、春日神社の奉納歌舞伎など
さまざまな文化や伝統が息づく中山地区。
この中山の魅力を多くの人に知ってもらおうと、
小豆島観光協会ではガイド付きツアーを造成しています。
先週、その地域ガイド研修のモニターツアーが行われていたので
少し取材させてもらいました。
蓮華寺から、ガイドの説明を聞きながら棚田の中を歩いて春日神社まで降りてきた参加者のみなさん。
先日、茅葺き屋根の改修が終わった農村歌舞伎舞台の中に入って
その構造や今回の改修のポイントなどを熱心に聞いていました。
きれいに葺き終わったばかりの茅葺き屋根
今回のモニターツアーは、小豆島観光協会のHPなどで募集され、
島内から4名、島外から4名の方が参加しました。
小豆島観光協会では、中山地区に精通した日本語ガイドを養成し、
中山千枚田の自然、歴史、文化、食、さらにSDGsの要素も取り入れた
ガイド付きツアーを造成・販売します。
「中山は観光客にも人気の地域ですが、
やっぱりただこの風景を見るだけでは中山の魅力は伝わりきらない。
地元の人に、歴史とか成り立ちとか、思いとか、そういうものを聞くことで
より理解が深まるし、より深く関心を持ってもらえると思います。
ツアーは今年の4月以降、月に2回くらいのペースで実施できたらと思っています」
と、観光協会の張さんが教えてくれました。
歌舞伎舞台の下の部分に入らせてもらいました。
元々あった梁や柱など、使える部分は残して
傷んだ部分は取り除き、新しい木材で補強されています。
また、石積みの部分も耐震のためにコンクリートで補強。
中山の舞台は国指定重要有形民俗文化財なので、
中山の舞台は国指定重要有形民俗文化財なので、
基本的には原状復帰が鉄則で、修復後も元のままの姿に戻さなければなりませんが、
このコンクリートの補強だけは地震対策を優先して
元の形を変えることが許されたそうです。
このコンクリートの補強だけは地震対策を優先して
元の形を変えることが許されたそうです。
続いて衣装小屋を見学。
ここも一般の方はなかなか入ることができない場所ですね。
ここも一般の方はなかなか入ることができない場所ですね。
この急斜面にたくさんの田んぼを作って
湯船の湧き水で稲を育て、
春日神社に豊作を祈り、
そしてその年の実りに感謝して歌舞伎を奉納する。
春日神社に豊作を祈り、
そしてその年の実りに感謝して歌舞伎を奉納する。
長い長い歴史のなかで脈々と受け継がれてきた伝統がここ中山にはあります。
人口減少や、米作りの担い手不足による耕作放棄地の増加など
さまざまな課題を抱えながらも、
これからも多くの人を魅了し引き付ける観光地であり続けることで
関係人口が増え、少しでも中山で受け継がれてきた伝統が残っていくといいですね。
今回のモニターツアーで得た気づきや参加者からの意見を踏まえ、
4月以降、どんなツアーが組まれるのか楽しみです。
小豆島観光協会HPはこちら
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