2023年08月10日

お盆を迎える前に/おいなわそうめん

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生のそうめんを編んで、のれんのようにお仏壇の前にかけて
ご先祖様をお迎えするおいなわそうめん

小豆島町安田の川崎さんのお宅で、今年もその様子を見せていただきました。


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ご近所のなかぶ庵さんが、おいなわそうめん用に
やわらかく長く延ばした麺を持って来てくれます。

ここからは時間との戦い!

竹の棒に麺をかけたら、鴨居に吊るした縄に棒を引っかけて、
みんなで一気に編んでいきます。


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リードするのは、大阪から帰省中の愛見さん。

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それを見ながら、
愛見さんのお母さんとお姉さん、お姉さんの長女も一緒に
3世代で編んでいきます。

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おいなわそうめんについては、いつどこで始まったかなど詳しいことは
記録に残っておらず、正確なところはわかりません。

戦前には多くの家庭で行われていた風習だったそうですが、
その後途絶え、
愛見さんの祖母の川崎綾子さんが、平成9年に知人から習い、
その当時は一緒に習った近所の家でも作られていたそうですが、
今では知る限り川崎家だけでその風習が続いているそうです。


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独特な編み方ですが、これも家庭によって、あるいは編む人によって微妙に違いがあったとか。

川崎家のおいなわそうめんは、
最初は綾子さんが近所の方と一緒に作り、
その後は埼玉に住む娘さんや、今回中心になって作った孫の愛見さんらが手伝うようになり、
今は愛見さんのお子さん、綾子さんのひ孫の代まで受け継がれています


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愛見さんとお姉さんの子どもたちも、おいなわそうめん作り。

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子どものおいなわそうめんはシンプルな編み方で。

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出来上がったら、お仏壇にかけてみんなで手を合わせます。

これで川崎家の夏の一大イベントも無事終了。
入院中の綾子さんも、ほっとひと安心しているでしょう。


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そうめんが到着してから編み終わるまでの約30分、
部屋の窓は締め切ってエアコンもオフにして作業します。
それは、そうめんが乾燥すると硬くなって折れてしまうから。

締めきっていても、時間がたつと乾燥してくるので
途中霧吹きで水をかけながら編んだりするのですが
今年は手際がよかったのとそうめんの水分が多かったようで、
ほとんど折れることなくスムーズに編むことができました。


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そしてこちらも恒例、取材にお邪魔したメディアへのそうめんのお接待。

灼熱のなかおいなわそうめんの完成を見届けた後に、
涼しい部屋でいただく冷たいそうめん。

格別でした💕


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posted by しまラジ! at 07:00| 香川 ☁ | TrackBack(0) | ○日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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