小豆島の観光地のひとつ、中山千枚田では今年も田植えが始まっています
今日の「瀬戸内しまラジ!」放送では
小豆島町地域おこし協力隊の小木曽裕紀さんにご出演いただき
中山千枚田の課題や協力隊の活動についてお話しいただいています
まずは棚田の中でも一番上の方にある湯船山まで上がってきました
「ここは小豆島霊場44番札所の蓮華寺です
お寺の脇に水路が流れているんですが、これを私たちは横水路と呼んでいます
中山千枚田のお米に欠かせないのが湯船の湧き水なんですが
それだけでなく、中山池や新中山池からとった水も農業用水として使っています
その水を引いているのがこの横水路と呼ばれている水路です」
「この水の取水口より上にはお寺が一つと家が一軒あるだけなので
ほとんど生活雑排水が入っていないきれいな水なんです
これも中山千枚田のお米がおいしい理由の一つですね」
ほとんど生活雑排水が入っていないきれいな水なんです
これも中山千枚田のお米がおいしい理由の一つですね」
この水路、ちょうど取材の数日前に掃除したばかりだそう
地元の農家さんたちによる水利組合のメンバーに加え
香川大学の「棚田の会」の学生さん、そして棚田アカデミーの参加者も協力してみんなで水路掃除をしました
山から下りてくる湧き水は縦水路と呼ばれる水路を通っています
水の勢いと音が激しく、この近くでは隣の人の声を聞き取るのも困難なほどです
水の勢いと音が激しく、この近くでは隣の人の声を聞き取るのも困難なほどです
大きな農機が入れない棚田での米づくりは大変な作業
小木曽さんによると、1/20の勾配(横に20m進んで1m上がる)があれば「棚田」と呼べるそうなんですが
中山の棚田は1/5(横に5m進んで1m上がる)
小木曽さんによると、1/20の勾配(横に20m進んで1m上がる)があれば「棚田」と呼べるそうなんですが
中山の棚田は1/5(横に5m進んで1m上がる)
棚田のなかでも勾配が急であることがわかります
最近は後継者不足などの理由から耕作放棄地となった田んぼも増えてしまっているのが課題です
そんな現状を改善しようと昨年からスタートしたのが棚田アカデミー
小豆島の、中山地区以外の人で、中山千枚田で米作りをしてみたいという人を募り
中山地区の農家の皆さんに協力してもらいながら米作りをいちから教わっています
小豆島の、中山地区以外の人で、中山千枚田で米作りをしてみたいという人を募り
中山地区の農家の皆さんに協力してもらいながら米作りをいちから教わっています
「昨年は9人でスタートした棚田アカデミーですが
今年から参加してくださる方も何人かいらっしゃって今は16人のアカデミー生が活動しています
田植えはまだ先ですが、先日の水路掃除など今年の活動はもう始まっています
田んぼは力仕事だし、機械の使い方も覚えなきゃいけないし
何から何まで難しいことばかりだと思いますが
ゆっくり担い手として育っていってもらえたらいいなと思っています」
棚田アカデミーの生徒さんのなかで、小木曾さんが「一番の成長株」と絶賛する人を紹介してもらいました
棚田アカデミーの第一期生、松江寿美雄さん
池田でみかんとオリーブの栽培をしている松江さん
お米も自分で作りたいと思ったときに「せっかくなら中山で作りたい」と考え
ちょうどアカデミーの話を知って申し込んだそうです
ちょうどアカデミーの話を知って申し込んだそうです
「米作りって難しいですね
でも苦労した分、できたお米が本当においしいんです
小豆島の大自然のなかで仕事ができるのも最高
地域の方々にもいろいろとご指導いただいて気にかけていただいてありがたいですね
これからも教えていただくことがたくさんあると思いますが
中山での米作りをがんばっていけたらと思います」
でも苦労した分、できたお米が本当においしいんです
小豆島の大自然のなかで仕事ができるのも最高
地域の方々にもいろいろとご指導いただいて気にかけていただいてありがたいですね
これからも教えていただくことがたくさんあると思いますが
中山での米作りをがんばっていけたらと思います」
「松江さんには今年は、自分の米作りもがんばりながら
アカデミー二期生への指導もしていっていただけたらと期待しています」と小木曽さん
アカデミー二期生への指導もしていっていただけたらと期待しています」と小木曽さん
「とはいえ、やっぱり米作りには地元の農家さんたちのご協力が不可欠
僕や松江さんが米作りを全部教えられるわけじゃないですし
単に苗を植えて実ったら稲を刈るというだけじゃなく
石積みを直したり水の管理をしたりと、米作りにはいろんな要素があるんです」
長く地域と関わって、少しずついろんなことを教えてもらって自分でも経験しながら学んでいくんですね
棚田の美しい景色と受け継がれてきた文化を次世代につなぐため
たくさんの人が尽力しています
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