2021年12月19日

しゃぶしゃぶでどうぞ〜醤菜!

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「小豆島らしい冬の野菜といえば醤菜(ひしおな)」
と聞いて、ハウスにお邪魔しました。

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株式会社ランド・トラストの代表
竹本和史さん

「醤菜は今年で6シーズン目。
夏に醤トマトを作り、そのシーズンが終わったら醤菜を育てています。
醤菜は、土のなかの成分を吸い上げてくれるので
土に残った過剰な塩分を吸収してくれるんですね。
そしてまた次の年、醤油の搾りかすを土に混ぜ、
醤トマトを作っていきます」

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夏に醤トマトを育てて、その次の夏も、その次の夏もと
どんどん醤油かすを与え続けると
土壌が塩分過多になってしまいます。

それを防ぐために、冬に醤菜を植えることで
土中の塩分のリセットを図っているんですね


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醤菜とは、ヤマロク醤油で出る醤油の搾りかすを
土に混ぜて栽培している野菜。
植物としてはアイスプラントというもので、
実は多肉植物なんです

そのまま捨てればただの産業廃棄物となる醤油の搾りかすを
何かに活用できないかという発想から生まれた醤野菜。
多くは関東で販売されていますが
島内では安田のヤマロク醤油とキッチンUCHINK、
ときどき小豆ふれあい産直市でも販売しています。

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ちょっと肉厚で、表面がプチプチしているのが特徴

竹本さんのおすすめの食べ方は、しゃぶしゃぶ。
「え?葉っぱをしゃぶしゃぶするの?」って意外に思いますよね。

「ほんの数秒、しゃぶしゃぶっとして
ポン酢で食べるとすごくおいしいです。
そのほか、温かいスープやお味噌汁の
最後にパラパラっと入れるのもおすすめ。
スープは洋風でも中華でも、どんなものでも合いますよ」

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ハウスを見せてもらっていると・・・あれ?
トマトがまだあるんですね。

「目下の課題は収量アップ。
このハウスは加温設備がありませんが
それでもどこまで実がついて熟すかを見るために
すべて処分してしまわず少しだけ残しているんです。
数は少ないですが、まだ実をつけていますね」

ほかにも、収量アップのために
いろいろなトマトの品種を試してみたりと
毎年試行錯誤しているそうです。

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花も咲いています

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醤油の搾りかすも見せてもらいました。
このなかに含まれているのは、大豆と小麦と塩だけ。
これを醤野菜作りで年間5〜6トンも使うそうですが
ヤマロク醤油だけでも年間30トンの搾りかすが出ているとか。
持続可能な産業のためにも、まだまだいろんな活用方法を探っていく必要がありそうですね。


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posted by しまラジ! at 07:00| 香川 ☁| ○日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする