2021年02月23日
木桶醤油を味わおう〜ヤマロク醤油
「新規事業として、桶部門は真っ赤かです。
でも、そこらへんにある杉、竹が桶になっていくんです」。
国内だけでなく海外メディアにも取り上げられる
ヤマロク醤油、木桶職人プロジェクト。
2015年から毎年1月に桶作りをしており昨年1月は過去最高
1週間に600人を超える『桶職人』が集いマシタ。
ヤマロク醤油5代目、山本康夫さんにお話を伺っておりマス。
「一緒に桶を作り、発酵食品の蔵元、小売りに問屋、料理関係、食の
スペシャリストが、互いに紹介でしか来られない状況で非公開に
やってきます。ちなみに先に新入社員が来て、後からその会社の
役員が来ても、職人の世界では先に来た方が兄さんですから」。
桶づくりを学ぶだけでなく、普段は出会わない人と人の
距離が縮まる、と山本さん。
「一緒にやっているとチームになっているのが分かる。
ほとんどが何かしらのプロ中のプロが集まっているので
指示もいらない。自分で考えて行動するので面白いんです。
この場がすでに人材育成の場になっています」。
とはいえ、船頭が多いと・・・
「人数来れば桶の精度は悪くなります」
と笑いながら、何かを選択するときには
『おもろいか、おもろないか』で決めると言いマス。
出来上がるのは、思いのこもった桶。
その桶でできる醤油が美味しくないわけがないと断言。
「バイヤーもそういうものに価値をつけます。
新作の桶で作る食品は味わいが変わるので新商品になります」。
商品価値ができ、上がり、本場の旨い醤油がさらに人気になる。
何年か前に聞いたときは『全国の木桶醤油の使用率1%を2%にする』ことが
目標デシタが、今は『世界の木桶醤油の使用率を2%にする」が目標!
「醤油はやんわり捨てられるんです。
冷ややっこ、魚、さらに残った醤油は捨てられます。
大量生産の場合は売上が増えて喜ぶかも知れませんが
うちのは、2年、4年かけて作られるので悲しくなる」。
商品価値をつけることだけでなく、心から職人の作る木桶醤油を
大切に思っているヤマロクさん。
「少量のものを買って、足りなければ足す。
例えば鯛の刺身には正金醤油とか、少量の醤油を食材によって
使い分け、3〜4種類使い分けてみて欲しいです。
醤油は蔵によって全然味が違いますから」。
普段の食材がお醤油を変えることで豊かになる、そんな暮らしを
ぜひお試しクダサイ。
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