2019年10月30日
小豆嶋、金丸座で公演〜第8回さぬき歌舞伎まつり
今年のさぬき歌舞伎まつりで、中山農村歌舞伎保存会が
『小豆嶋〜星ヶ城古城の場』を上演シマシタ。
この題目は、大正2年に歌舞伎座で初上演されその後、南座などで
計7回だけ上演されたものだそうデス。
琴平町の金丸座で上演されるのは初めて。
珍しい演目とあってか、会場はほぼ満席デシタ。
中山農村歌舞伎保存会は開演の5時間前には小豆島を出発。
トラックに大道具を乗せて開場の約2時間前から準備をはじめマシタ。
他の農村歌舞伎と違うのは大道具が多いこと。
舞台では金丸座の方々と綿密なうち合わせがセットを組みながら
行われてイマシタ。
控室では衣装方、化粧師が揃い役者の準備が始まりマス。
香川県で歌舞伎と言えば金丸座。
大舞台に緊張・・・はこの時点ではまだ見られず。
衣装の着付けが始まると前回より太っちゃった?という役者さんに
「はよ、産んでしまって!」とお腹を叩く場面も。
舞台袖ではこの日、助っ人の黒子が勢揃い・・・
実は瀬戸内国際芸術祭で小豆島の農村歌舞伎舞台を使って
作品を上演した香川大学の皆さんが手伝いに駆け付けてくれマシタ。
舞台では東海学園大学教授、安田文吾氏が
小豆嶋の歴史的背景などを楽しくお話してくれマシタ。
今回はストーリーが観客に分かるようにと
京都祇園夜桜の場をスライド写真と保存会のナレーションで補完。
登場人物の相関図もあり、軽妙な語り口にすでに観客は
『小豆嶋』に引き込まれていきマス。
舞台袖で「緊張してきた」という役者さんたち。
「知らない人ばっかりやから、平気やろ」と
思い切った男らしい檄を飛ばすお妻の局。
花道から佐々木信胤とともに現れたときには座席から
きれいやなぁと声が漏れてイマシタ。
今回、代役で出演された人もイマシタが滞りなく
進む舞台は2本ある花道も使い大きな舞台と感じさせないほど。
クライマックスには涙を流し感動を呼びマシタ。
ようやく迎えた今年の中山農村歌舞伎保存会の上演終了。
また来年の夏からは新しい題目に向けて稽古が始まりマス。
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