2019年06月27日
第47回 壺井栄賞、授賞式典
6月23日、壷井栄さんの命日は毎年、故郷、小豆島の
壺井栄の碑前で「壺井栄賞」の授賞式が行われてイマス。
先週末も47回目となる式典が坂手の向いが丘で行われマシタ。
「8月5日は壺井栄の生誕120年記念、第48回壺井栄賞の募集も実施します。
今後も書く心を育てる壺井栄顕彰会を推進していきます。」
と、壺井栄顕彰会会長の松本篤小豆島町町長。
白い菊を参加者、受賞者が
『桃栗三年柿八年、柚子の大馬鹿十三年』と壺井栄さんが
好きだった言葉が書かれた石碑前に供えマス。
その後、行われた授賞式では受賞者は緊張した面持ちで
賞状などを受け取りマシタ。
以下、受賞作品、受賞者、学年(応募当時)と審査委員長の
作家、芦原すなおさんの審査講評とともにご紹介シマス。
〇壺井栄賞
「おすしやさんになりたい」小豆島町 赤岩央星(小1年)
高松から小豆島の病院に転院するも亡くなったじぃじ。
悲しい中に明るさがあるのはお祖父さんの人柄、筆者の自然なユーモア
のある筆運び。学年を考えるとみごとな筆の冴えである。
〇優秀賞
「つながっているってふしぎだなあ」土庄町 佐伯莉奈(小3年)
自分と父の似ているところを発見し、父や母は誰に似ているのかを
考えるうちに先祖との繋がりを理解していく精神的成長が書とめら
ている。
〇優秀賞
「一〇八」小豆島町 小林尚貴(小4年)
お寺に生まれ、除夜の鐘をつくことになった筆者。
友達に助けられながら、大晦日のわくわく感がアップテンポな文章
で書かれている。
〇優秀賞
「お母さんの見送り」 小豆島町 明田瑠奈(小5年)
出かける時に必ず見送りに出る母。筆者は恥ずかしいと思っていたが
理由を聞くと成長を見守っているという。素直に手を振り返せない
筆者が母のような大人になりたいと気づく、母娘の関係がとらえ
られている。
〇優秀賞
「じいちゃん伝説」 小豆島町 山本悠似(小6年)
豪快な性格のお祖父さんの記憶は他の人から聞くばかり。石材業で
多くの石碑や石垣を残した祖父の姿を徐々に知っていく筆者が
浮かび上がらせる祖父の姿。
〇優秀賞
「タイムカプセル」 高松市 笹原佳織(中3年)
法要に来た代替わりをしたお寺さんをきっかけに、夏休みの宿題で
インタビューしたのを思い出し読み返すと皆が同じことを言っている。
人と人との繋がりが大切という言葉から、巧みな構成で小説のように
出来上がっている。
受賞の言葉を、すごく頑張って述べてくれたのは
今、小学2年生の赤岩央彗さん。
「僕とじぃじのことを書いた作文が選んでもらえて
とても嬉しいです。じぃじに言いたい。めちゃくちゃ喜んで
くれると思います。」
教えてもらったお寿司の握り方を忘れないように
自分より家族のことを考えてくれたじぃじと同じように
周りの人を大切にできる人になりたいと話してくれマシタ。
また壺井栄賞、学校賞には小豆島町立安田小学校が選ばれマシタ。
来年、生誕120年を迎える壺井栄さん。
記念となる第48回壺井栄賞の作品募集要項は下記のとおり。
・応募者 香川県下の小中高校生(一人一点)
・作品 令和元年6月24日〜令和2年1月31日までの作文、生活記録文
読書感想文などの創作作品。
・締切 令和2年1月胃31日(消印有効)
・宛先 小豆郡小豆島町片城 壺井栄顕彰会
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