2017年03月23日

奉懸富社御祭禮之圖〜亀山八幡宮奉納絵馬

「三木算柳って言う小豆島の画家がおってな。
 一回、亀山八幡さんで見せてもろたらええわ。」

と小豆島の方に言われ気になってイマシタ。

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香川県立ミュージアムには『魚図掛物』があり亀山八幡宮に奉納された
絵馬もレプリカも保存されているとのこと。

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小豆島町池田にある亀山八幡宮高尾直人宮司さんをお尋ねシマシタ。



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社務所に入るとすぐにこれです、と見せていただいた
奉懸富社御祭禮之圖。

「約200年前、文化九年(1809年)に描かれたと言われております。」

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当時のお祭りの様子が描かれた絵馬は縦95,45cm、横145,45cm
小豆島町有形文化財に指定されてイマス。

「当時の技法として1日の祭事の流れをすべて1枚に描いています。
 雲があるでしょう・・・これで時間軸を変えているんですねえ。」

今でも賑やかな秋祭りデスが当時はもっと華やかだったのが分かりマス。

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「だんじりですね、太鼓。
 太鼓台の描かれている絵馬はほかに大阪にもありますが
 色付きで太鼓台を描いているものはこちらが最古ときいております。」

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高尾宮司さんに教えていただいた
今現在は行われていない珍しい祭事の数々・・・

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▲早渡(はやばた)

「オシコミではなく、戦後までは行われていた競艇のようなことです。」

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「神輿が3基ありますが今は1基のみです。
 また廃仏毀釈前なので祭礼を行っているのがお坊さんなんですね。」

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▲流鏑馬(やぶさめ)

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▲奉納相撲

「地元出身の相撲取りが帰郷して宮相撲を奉納していたようです。」

これらの様子が1枚に描かれた奉納絵馬。
当時の様子や人の暮らしも見えてきそうデスね・・・

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「これは桟敷ですね。
 昔はよしずの屋根を使っていて・・・桟敷自体も最初はあの高さは
 なかったんですよ。」

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亀山八幡宮に至る道にある『池田の桟敷』
長さ80m、高さ約18mと言う巨大なものデスが・・・・

「最初は農村歌舞伎を見ていた桟敷であろうと言われています
 舞台は14年ほど前に撤去されましたが2,3段目まででないと
 舞台が見えないんですね。」

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▲舞台跡

「お祭りが派手になり上へ上へと増えていったんだろうと思われます。
 あまり知られてないんですが、大阪の万博のおまつり広場は
 この桟敷をモデルに設計されたんですよ。」

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小豆島町社会教育課によると三木算柳と言う画人は
幼いころから絵をたしなみ徳島県出身の三木文柳の弟子となったひと。

今はオリーブや柑橘畑のある池田北地出身で
文政9年(1824)に亡くなったという記述のみが残っているそうデス。


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posted by しまラジ! at 06:00| 香川 | Comment(0) | TrackBack(0) | ○歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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