2015年04月14日
平成の猪鹿垣〜里村共生室誕生(オリーヴァー)
小豆島には島中に張り巡らされた猪鹿垣(ししがき)と呼ばれる
石や土でできた高さ1〜2M前後の壁がありマス。
小豆島中にある猪鹿垣はほぼ継っていて約120KMにも及ぶそうデス。
「明治8年には疫病で死滅した猪が平成21年から増え始め
実に困っています。」とお話をしてくれたのは
今年4月から小豆島町農林水産課にできた里村共生室の近藤伸一課長デス。
小豆島では江戸時代から1700年代に完成した猪鹿垣。
作られた場所によって石垣であったり土を盛り上げるものであったりと
島民の当時の暮らしぶりが反映されてイマス。
田や畑を鳥獣からまもるために必要だった昔々の住み分けの知恵デスね。
「小豆島では鹿に猿はいても猪はいないと言われてきましたが
平成21年には8頭、22年に35頭、23年に56頭・・・
平成26年2月末には417頭が町内で捕獲されています。」
「農林被害の他に交通事故、家に入るなどの住民に直結する被害があることから
里村共生室ができました。」
里村共生室では捕獲用の罠や防御のための柵を設置する
資金サポートが主なお仕事。
「柵を設置するだけでは実質管理に問題が出てきます。
各地区ごとにまとまること、人と人の絆を深めることが主役となります。」
「明治の終わりから大正時代の史跡調査で猪鹿垣の図面が残っています。
山のつながりを利用して合理的に地域を大きく囲んだものもありますね。」
現在では取り除かれた場所もありますが
山中をうねるように取り囲んだ猪鹿垣はまさに万里の長城のようデス。
2013年の瀬戸内国際芸術祭では肥土山で作品として展示もされマシタ。
「猟友会と捕獲はすすめていきますが捕獲する人力には限界があります。
地域の人たちがまとまって臨んでいただきたい。
町も一生懸命に支援していきたい。」
そして地域の皆さんと一緒になって絆を深め合い
平成の猪鹿垣となりたいと近藤課長はお話してくれマシタ。
平成の猪鹿垣は人と人のつながりを強く皆の力で作られていきマス。
(ふくろうと一緒にいるのは猪ではなく豚のオーリー君)
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