まず最初に塩田小豆島町町長からのビデオレターがあり
建築と福祉の親和性についてお話がありました。
福祉の政策を考える過程がいかに家作りと似ているか
また戦後の日本は住宅政策を福祉とを一緒に厚生省でやろうとしていたが
住宅政策は建設省(国土交通省)が行なうことになったことを述べられました。
町長からは
「もし厚生省が福祉と住宅政策を一緒にしていたらどんな町ができたかと思う。
馬木キャンプでは、まさに地域のレベルで福祉と建築がコラボし
町づくりの小さな社会実験が始まったところなのです。」といただきました。
また、「建築家と地域のみなさんとで
今後さらに増える空き家を活用した町づくりをしていきたい」とお話を頂きました。
そして中山英之さんのお話が始まります。
今回はじめて小豆島に来た中山さんは事前に小豆島のことを調べたそうです。
形へのこだわりが強い中山さんは大学で教えている課題を例に
小豆島のお話をされました。
すると一見関係のない東京の環状線と小豆島に関係が見えてきたり
馬木にある清水久和氏の瀬戸芸2013作品《オリーブのリーゼント》から
小豆島の地形との意味が見えてきたりと
不思議な関係性が浮び上がってくることに気づかされました。
こうした話を通して、問題を捉えるために分母の数を入れ替える
するとこれまで直面していた問題の見え方が変わり
解決の糸口が見えてくることをお話し頂きました。
20人ほどの集まった人たちは
感想や自分の職業について話し、質疑・応答が行われました。
主に、空き家と景観保護について語り合いました。
地元の方から
「古い建物はあるけどそこには仏壇があり、人に貸すことは出来ない。
また昔の道路の関係上新しい建物が立てられない場所がたくさんあるんです。」
というお話が出ました。
参加したクリエイタ−からは
景観に関する条例について意見がかわされ、解決の糸口を探りました。
こうして住民の方や工務店の方、
建築家と行政という集まった人たちの様々な立場からの意見を聞くことが出来ました。
これこそがまさにざっくばらんな語り合いが必要な理由だと思い
私は嬉しくなりました。
それぞれの立場からの話を真剣に耳を傾け、語らうそんな夜なのでした。
2013年03月02日
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