2013年07月03日

一歩ずつ未来に向かう杉桶(オリーヴァー)

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突然デスが・・・なんか、漏れちゃってたって聞きマシタケド?

「桶の底の板に木の節が空いてたんですよ・・・。原因がわかったんで

 節をこう、カンカンカーンと節埋めってのがあるんで埋めたらもう漏れません!」

腕ッスね〜!!!すっかり桶造りに慣れてきたご様子

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↑こちらは昨年、桶の師匠の指導のもと作られた桶デスよね?

「いくつか作ってみたんやけど。一番、自分らの手が入っているやつやねえ。

 去年に比べたら、要領が分かって今年のはいい出来です。」

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「タガにね、改良の余地がありますね。これでいいと思って作って入れていくんですけど、

 (7つ締めるうちの)最後の一つ二つで慣れてきて綺麗にできたんです。」

最初の方に入れたタガの擦れたあとを気にしながら・・・

「一番重要な上の方のタガがきちんと出来ないといかんのやけど〜。」

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「最後、あんまり重要やないタガが一番きれい(笑)

 あとは全体のタガの太さとか、出来上がりの美しさってのを指摘されましたねー。」

仕上がりの美しさが気になるってことは、ほとんど完璧に近づいている感じがシマシタ。

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「腕のいい大工が仲間にいるんで、仕上がりと言えば桶の外側をきれいに

 カンナがけしたい、と言ったんですけど。

確かに杉の板はささくれてマスねえ。

・・・・師匠が醤油を作るなら、ここに醤油の菌が住むからそのままがいいと。」

新しい杉桶は使いながら馴染ませて、その蔵に合った菌が住み着き

何十年もかけて、今現在使われている杉桶に近づくんだそうデス。


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「触ってみたら分かるんですが、丸くないでしょ?表面に凹凸があるのは

 使って20年とか経った時に歪みが来ないように板の継ぎ目は他より厚く

 作ってあるんです。」

ほー。オリーヴァーもサンドペーパーでスリスリすればいいのに!とか

考えてマシタ(元から駄目発想)


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「実は30分に一度はトラブル続きで(笑)

 堺に電話して聞きながら作ったんですけど・・・出来上がった報告をしたら

 ようやったなー!と言ってくれて嬉しかったですねー。」

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高いとこ怖かったんで山本さん撮影

「今は木のアクが出ているところ。

 今、小豆島で使っている杉桶は100年くらい経ったものも多くて。

 直して使っても自分の代は保つんだけど、次の世代またその次と考えるなら

 今、新しく作って自分の蔵に馴染ませるのがいいんじゃないかと。」

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後継の問題や、醤油造りが今後どうなっていくのか、

など大きな問題もありマスが・・・。

「杉の桶で作るもろみ、醤油は美味いんです。」

小豆島で400年もの歴史がある醤油造り。ずっと残って欲しいデス。

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こんなのもらっちゃった・・・と笑顔で見せてくれたのは

杉桶の原材料、吉野杉の達人認定書。

吉野町から贈られたそうデス。

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一歩ずつデスが小豆島のお醤油の伝統を残す具体的な試みは

若い世代で始まってイマス。

ちなみに今回作った杉桶で作るお醤油が出来上がるのは2017年だそうデスよ!

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posted by しまラジ! at 04:11| Comment(0) | TrackBack(0) | ○オリーヴァー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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