
突然デスが・・・なんか、漏れちゃってたって聞きマシタケド?
「桶の底の板に木の節が空いてたんですよ・・・。原因がわかったんで
節をこう、カンカンカーンと節埋めってのがあるんで埋めたらもう漏れません!」
腕ッスね〜!!!すっかり桶造りに慣れてきたご様子

↑こちらは昨年、桶の師匠の指導のもと作られた桶デスよね?
「いくつか作ってみたんやけど。一番、自分らの手が入っているやつやねえ。
去年に比べたら、要領が分かって今年のはいい出来です。」

「タガにね、改良の余地がありますね。これでいいと思って作って入れていくんですけど、
(7つ締めるうちの)最後の一つ二つで慣れてきて綺麗にできたんです。」
最初の方に入れたタガの擦れたあとを気にしながら・・・
「一番重要な上の方のタガがきちんと出来ないといかんのやけど〜。」

「最後、あんまり重要やないタガが一番きれい(笑)
あとは全体のタガの太さとか、出来上がりの美しさってのを指摘されましたねー。」
仕上がりの美しさが気になるってことは、ほとんど完璧に近づいている感じがシマシタ。

「腕のいい大工が仲間にいるんで、仕上がりと言えば桶の外側をきれいに
カンナがけしたい、と言ったんですけど。
確かに杉の板はささくれてマスねえ。
・・・・師匠が醤油を作るなら、ここに醤油の菌が住むからそのままがいいと。」
新しい杉桶は使いながら馴染ませて、その蔵に合った菌が住み着き
何十年もかけて、今現在使われている杉桶に近づくんだそうデス。

「触ってみたら分かるんですが、丸くないでしょ?表面に凹凸があるのは
使って20年とか経った時に歪みが来ないように板の継ぎ目は他より厚く
作ってあるんです。」
ほー。オリーヴァーもサンドペーパーでスリスリすればいいのに!とか
考えてマシタ(元から駄目発想)

「実は30分に一度はトラブル続きで(笑)
堺に電話して聞きながら作ったんですけど・・・出来上がった報告をしたら
ようやったなー!と言ってくれて嬉しかったですねー。」

高いとこ怖かったんで山本さん撮影
「今は木のアクが出ているところ。
今、小豆島で使っている杉桶は100年くらい経ったものも多くて。
直して使っても自分の代は保つんだけど、次の世代またその次と考えるなら
今、新しく作って自分の蔵に馴染ませるのがいいんじゃないかと。」

後継の問題や、醤油造りが今後どうなっていくのか、
など大きな問題もありマスが・・・。
「杉の桶で作るもろみ、醤油は美味いんです。」
小豆島で400年もの歴史がある醤油造り。ずっと残って欲しいデス。

こんなのもらっちゃった・・・と笑顔で見せてくれたのは
杉桶の原材料、吉野杉の達人認定書。
吉野町から贈られたそうデス。

一歩ずつデスが小豆島のお醤油の伝統を残す具体的な試みは
若い世代で始まってイマス。
ちなみに今回作った杉桶で作るお醤油が出来上がるのは2017年だそうデスよ!
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