4月22日 AM 1:00〜4:00に行われた
パフォーマンス“7時間先の無限”
(ブログSTART編・LAST SPART編 参照)
砂浜の波打ち際に、3時間、∞を描くパフォーマンスアートでした。
このパフォーマンスを終え、どのようなお気持ちなのでしょうか。
市橋由紀さんに、お話をお伺いしてきました。
この作品をすることになった経緯を教えてください。
小豆島に来る前はイタリアに居ました。
ジェノバにあるヴィッラ・クローチェ現代美術館の展覧会で作品を出品することになり、キュレーター(美術館の展覧会の企画をする人)の方とお会いした時、「小豆島では何をする予定なの?」と聞かれました。幾つかの計画を話しながら、「潮の満ち引きを扱ったパフォーマンスの映像を、どこか、遠い場所の美術館へ同時に送る、ということをしたい」と説明したところ、「ではそれも、一緒にしましょう」ということになり、背中を押してくださいました。
イタリアではどういった形で映像が展示されたのですか?
美術館の入り口に設置されているコンピュータとつながっていました。
当日のヴィッラ・クローチェ現代美術館の様子
※市橋由紀さん提供写真
なぜ、∞を描こうと思ったのですか?
作品がもつ拡がりについて関心があり、時間や空間を扱った作品を作りたいと考えていました。
日本とイタリアの夏時間との時差が7時間、あちらが夜に向かう頃、日本は朝に向かいます。
7時間先という時を表す言葉に、無限という要素を並べようと思いました。天体の動き、波の運動を作品の中に入れながら、∞を描く、波に消されてもまた描く行為を繰り返すことで、全体としては様々な動きや運動が二重にも三重にも重なるようにと考えました。
パフォーマンス中はどんなお気持ちでしたか。
小豆島で支えてくださった方への感謝の気持ちです。
雨も風も強く、夜中だったのに、大勢の方々が最後まで共にしてくださいました。見ていて面白いなと思ってもらえるよう描き続けました。
本番を終え、どのようなお気持ちですか。
何とか形になり、無事に終えることができて本当によかったという安堵感でいっぱいです。
今後はどのような作品を考えているのですか?
島の特性が浮かび上がってくるような作品を作りたいです。
目に見えないものと見えるものとの間を行き来できるようなものや、
小豆島には、伝説や民話がたくさん残っているので
それらに何か命を吹き込んで表現できたら、と考えています。
∞を描き続けた3時間の空間を、間近で見て共有できて、
とても貴重な経験だったなと改めて感じました。
市橋さん、ありがとうございました★